2018年07月22日

映画『大いなる幻影』副音声を収録しました。

3月から始まった「大いなる幻影」の副音声台本の制作。
第一稿を担当されたのは男性スタッフのYさん。
大ベテランンですが、初担当です。満を持しての真打ち(?)登場です。
この作品は、登場人物が60名です...がっ!何と!
女性は4名のみという男性だらけの映画なのです。
ヒロインでさえも、最後の6シーンに登場するのみ...。
ヒロインは通常は声優さんが吹き替えられますが、
今回はスタッフの女性が担当しました。

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モノクロの上に第一次世界大戦のドイツの収容所が舞台という事で...
兵士、看守、捕虜だらけ...誰が誰やら???
画面は暗いですし、その上にタバコをふかしながら、食事をしながら...
話すので、台詞を話している話者を特定するのが至難の業となりました。
収録前日まで話者の変更がありました。
56人の男性の吹き替えを、声優さんと男性スタッフの計11人で決行!
多い方で11人を演じられました。

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副音声スタッフでも7人の吹き替えを担当した人も...。
いつもは吹き替えの控え室はスタッフと声優さんたちと和気藹々...
なのですが、男性陣は殆どいません。皆さん色々な役を兼ねているので
席を暖めている暇がございません。
差し入れのお菓子も、女性陣の前のみが少なくなっていきます(笑)
収録室は、男性陣で押し合いへし合い状態です。
3つのマイクの奪い合いだったと思います。

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収録中はエアコンも消しますので、酸欠状態だったようで
収録室の2重ドアが開けられるとホッ!とされていました。
私は今回は「老女」(老婆でないのがYさんの優しさ?)
「あんな子供たちまで...」のたった一言の難しかったこと!
このシーンでは、台詞のある登場人物は老女ただ一人。
台詞のやり取りのない吹き替えが、こんなにも難しいとは思いませんでした。
「孫が戦場に行ったら」とイメージしてやっとOK!(私に孫はいませんが...)
収録の初めは時間が掛かり、今日は遅くなるかな?と思いましたが
昼からは順調に進み、6時過ぎの外が明るいうちに終了しました。

台本担当のYさんは本当に苦労されたと思います。
誰が誰やら分からない人物一人ひとりの台詞の上に話者名を書くだけでも
大変だったと思います。
これに懲りずに次々と担当してくださる事を、スタッフ一同は願っております。

私は、今回は初めて香盤表を担当しました。
シーン数が変わったり、話者が変わるたびにアタフタ...。
何が何やら分からなくなり、初めから順序だててやり直し。
頭の中を整理して完成!何とか工夫してA4用紙2枚に収める事ができました。
吹き替え収録の香盤表とは、各シーン毎の登場人物と吹き替えを演じる担当者を
記入した表です。
香盤表を見れば、自分の出番は「何シーンと何シーン」と分かるようになっています。
大変でしたが、良い経験をしました。

『大いなる幻影』については2月21日に当ブログに掲載しております。
是非そちらもご覧下さい。



posted by バリアフリーシアタースタッフ at 16:47| Comment(0) | 日記

2018年07月08日

ワークショップ『声の出し方教えます』

梅雨が明けたばかりの先週末、俳優、朗読家、演技講師、朗読教室主宰など、
多方面でご活躍中の秋元紀子さんを講師にお招きし、『声の出し方教えます』
と題したワークショップを開催しました。
秋元紀子さんは、
しんゆりバリアフリーシアター制作の副音声ガイドをご利用の方には
『ニューヨーク、眺めのいい部屋売ります』『ロンドン、人生はじめます』の
“ダイアン・キートン”の吹替えでおなじみですね。
今回のワークショップの参加者は、市民ボランティアスタッフ12名で
活動歴の長い人からこの春参加したばかりの人までいろいろです。
ご存知のように、外国語映画の台詞の日本語吹替えは、プロの声優さんに
交じって私たちボランティアスタッフも参加しています。
こういったスタッフの勉強会は、2014年5月に秋元さんを講師にお招きした
『チョコレートドーナツ』吹替え発声講座以来4年ぶりで、
新しいスタッフにとっては初めてのことです。
ワークショップは、まず初めに「参加者が知りたいこと」を順番に発表する
自己紹介から始まりました。
「収録では緊張して台詞が速くなる」
「本番になると、のどが固くなり、声が固くなる」
「通る声、聞きやすい声を出したい」
「最近口が回らなくなった」
「練習を何度もして、練習の時にはうまくいくのだが、収録本番ではうまくいかない」
 等々それぞれの悩みに加えて、
「役を演じる時は、ダイアン・キートンになるのですか? 秋元さんの表現を
 つけくわえるのですか?」といった役作りへの質問までいろいろです。
秋元さんは、一人一人にアドバイスを下さいます。

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いつになく真剣(!)に聞いているボランティアスタッフ。

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“声”とは何か?ワークショップでは声の出る構造、
声を出す土台となる“体”(筋肉)の使い方を学んでいきます。

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意識しながら身体を動かしたり声を出したりすることで、
参加者にはたくさんの気づきがありました。

「“声”、”体“、”心“は三位一体」という秋元さん。
台詞を言うための“心”の準備とは…?
学んだことを心にとめながら、二人一組になって台本の台詞を言ってみます。
2時間余のワークショップでしたが、台詞を発することがこれまでと全く違って
感じられるほどの濃密な体験でした。
次回作の日本語吹き替え、一味違ってくるかもしれません!
秋元さん、大変ありがとうございました!

講師の秋元さんの朗読会「秋元紀子 ひとり語り〜角田光代の世界〜」の情報はこちら↓
朗読作品 第1部「ミツザワ書店」(30分)(新潮社文庫刊『さがしもの』所収)
     第2部「口紅のとき」(60分)(求龍堂)
日時 2018年9月2日(日)13時開演(12時開場)
場所 南青山マンダラ 03‐5457‐0411
料金 ¥3,800(1ドリンク付き)全席自由
 http://otf-webshop.com/?pid=132754394
詳細は秋元さんのFacebookをご覧ください
 https://ja-jp.facebook.com/mikadukimura/

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posted by バリアフリーシアタースタッフ at 15:16| Comment(1) | スタッフ

2018年05月31日

ご存知ですか?『副音声ガイド映画の貸し出し』を行っています!

私たちNPO法人 KAWASAKIアーツでは、
毎年11月のしんゆり映画祭で、「しんゆりバリアフリーシアター」と銘打ち、
副音声ガイド付き上映・日本語字幕付き上映・保育付き上映の3つのバリアフリー
上映を独自に企画・運営しています。
このうち、副音声ガイド付き上映は、副音声台本の制作・朗読、(洋画の場合
は日本語吹き替え)、録音編集も行ってきました。
1997年から始まった映画祭での年1回の副音声ガイド付き上映は、2018年現在
まで続いています。
また、川崎市アートセンターで副音声ガイド付き上映が通年で行われるまでに
発展し、毎回、多くの方に利用して頂いています。
千葉などからお越し下さる方もいます。
制作している者として、お越しくださることはとてもうれしいことですが
お好みの映画を選んでご覧になるために、遠方へのお出かけが必要なのは
とても大変なことだとも思います。

ところで、川崎市アートセンターでの上映を終えた後の副音声素材がどうなって
いるかご存知ですか?
実は、バリアフリー上映をしたい方がいらっしゃれば、《 副音声素材 》 の
貸し出しが可能
なのです。
これまでに映画館や上映会などに貸し出しをしました。
田端の“シネマ・チュプキ”で5月に上映していた『タレンタイム〜優しい歌』
もその中の1本です。
しんゆりバリアフリーシアターが制作した副音声素材が使用されていました。

“シネマ・チュプキ”についてはこちら→
http://chupki.jpn.org/

このように川崎市アートセンターのみならず別の映画館でもたくさんの方に
映画を楽しんでいただけるのは、制作した私たちにとっても、とても嬉しいこ
とです。
これからも色々な場所で使用され、視覚障がいの方達の映画鑑賞の機会が増える
ことをねがっています。

私たちがこれまでの20年余りに制作した副音声は77本になりました。

しんゆり映画祭での上映作品(2016年まで)はこちら→
http://www.siff.jp/siff2017/image/barrierfree/1nenpyo.pdf

川崎市アートセンターでの上映作品はこちらから→
http://kac-cinema.jp/barrierfree/

副音声ガイド付き上映をしてみたい方!
まずは川崎市アートセンターのバリアフリー担当までお気軽にご連絡を下さい。

全ての方々に映画の楽しさを...私たちバリアフリースタッフの願いです。




posted by バリアフリーシアタースタッフ at 18:52| Comment(0) | スタッフ