2019年12月08日

「第三夫人と髪飾り」

19世紀が舞台のベトナム映画です。
題名とポスターの少女の瞳に魅かれて、観に行きました。

少女メイは14歳。
絹の里を治める富豪のもとに第三夫人として嫁ぎます。
第一婦人には息子がいて、第二夫人には女の子が2人。
さらなる男子を生むために迎えられたメイです。
そして、男の子を生まないと「奥様」と呼ばれない事を知ります。
第一夫人も第二夫人もメイをあたたかく迎えます。
やがてメイは妊娠し、同じころに第一夫人も妊娠します。
自分の子が男の子でありますように...と祈るメイ。
やがて桃源郷の様に静かで美しい里に悲しい出来事がおこります。
子供が生まれたメイの下した決断は...?
自分の手で長い黒髪をバッサリと切った第二夫人の娘。
彼女の...決意に満ちた強い光を宿した瞳の意味するものは?

とにかく美しい!美しい!そして官能的で残酷な映画です。
ベトナムだけでなく、日本の...そんなに遠くない時代にもあった話です。

撮影当時、メイを演じた少女が13歳だったと言う事で、ベトナムでの
上映は4日間で打ち切られたそうです。


posted by バリアフリーシアタースタッフ at 00:07| Comment(0) | 映画

2019年10月17日

映画「ジョーカー」

コメディアンになりたいと願う心優しいピエロの“アーサー”
母親を介護する孤独な青年です。
彼の笑いは...
脳の障害からなのか?それとも悲惨な境遇を笑うしかないのか...
そんなアーサーが何故?何ゆえに「ジョーカー」へと変わっていったのか?
変わるシーンに心が揺さぶられます。

「面白かった?」と問われれば「面白かった!」とは答えられません。
「どんな映画だった?」と聞かれれば「凄かった!」と答えます。
今風に言えば“重い”映画です。心地よい鑑賞後感ではありません。
誰にでも薦められる映画ではないかな?と思います。
でも分かりにくい映画ではなく、画面に惹きつけられます。
彼の気持ちが...彼の心の傷が...痛いほどわかります。

とにかくホアキン・フェニックスが凄かったです。
「バックマン家の人々」のリーフ・フェニックスの時のように
壊れそうな心を内に持ちながら...突然、狂気に堕ちるアーサーを
見事に演じています。
私の心を鷲摑みしたこの映画、何日も私をとらえて離さないでしょう。


posted by バリアフリーシアタースタッフ at 00:39| Comment(0) | 映画

2019年10月10日

映画「バックマン家の人々」

1989年のアメリカ映画です。
家庭を顧みない父のようにはなりたくないと誓う、バックマン家の長男ギル。
妻と3人の子供と平穏に暮らしている。
ギルの姉ヘレンは離婚して子供2人と暮らすシングルマザー。
ギルの娘は母親の目を盗みボーイフレンドと密会。息子は極端に人見知り。
ギルの妹ヘレンはまだ幼い娘に夫と共に英才教育を施している。
そしてある日、末っ子の弟ラリーが息子を連れて帰ってきた...。

とこんな映画ですが、注目は何と!!!
今公開中の話題の映画「ジョン・ウイック」と「ジョーカー」の主役2人が
共演しているのであります。
「ジョン・ウイック」のキアヌ・リーブスはギルの姉・ヘレンの娘の
ボーイフレンドのトッド。
何と!ベッドの下からブリーフ一枚の姿で登場します。
「ジョーカー」のホアキン・フェニックスはこの頃はリーフ・フェニックス
と言う名でヘレンの息子役。人見知りの彼がトッドには心を開きます。
この頃のキアヌは「頭は悪いけど良い奴」役が多かった。
アクションスターの欠片もありません。
リーフ・フェニックスは繊細そのもので、壊れそうな少年でした。
そんな2人の
「ジョン・ウイック」と「ジョーカー」のポスターが並べて貼られているのを見て
「バックマン家の人々」を思い出しました。
「あの映画から30年ね〜」...と思うとキアヌ・リーブスの親友であり、
ホアキン・フェニックスの兄であるリバー・フェニックスの顔が浮かびます。
彼だけは今も若いままです。

「ジョン・ウイック」は鑑賞しました。
未だにキアヌが“アクションスター・キアヌ”と言われるのには抵抗がありますが、
50歳を過ぎているとは思えないキレッキレのアクションです。
きっちり殺します。あまりの凄さに笑いました。
それにしてもアメリカって街中殺し屋だらけなのかしら?
「ジョーカー」も観る予定です。

posted by バリアフリーシアタースタッフ at 23:30| Comment(0) | 映画