2016年12月06日

映画 『 黄金のアデーレ 名画の帰還 』

“グスタム・クリムト“の名画「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」を
めぐる実話を題材にした映画です。

第2次世界大戦中、ナチスのユダヤ人迫害から逃れてオーストリアから
アメリカに亡命したアデーレの姪のマリア。
ナチスに奪われた、伯母”アデーレ”の肖像画。
その絵の返還を求めて、オーストリア政府に対して裁判を起こした女性の物語。

82歳になったマリアは1998年、駆け出しの弁護士の力を借りて
オーストリア政府に絵を返してほしいと依頼するも却下されます。
2000年、ついに2人はオーストリア政府を訴えます。
祖母と孫の様な2人のやりとりは、『あなたを抱きしめる日まで』と重なります。
重い映画?と思っていましたが、ユーモアの溢れる映画で楽しく鑑賞出来ました。
ですが...回想シーンで、ナチスドイツ軍の行進を、旗を振って熱烈に歓迎する
オーストリアの民衆の姿にはゾッとしました。

“クリムト”の絵と言えば私は『接吻』を思い浮かべます。
背景は金箔で、日本の琳派の影響を受けたと言われています。

マリア・アルトマンを演じるのが“ヘレン・ミレン”!です。
知性とユーモアと上品さを備えた役を軽やかに演じています。
“ヘレン・ミレン”は凛としていて素敵な女性ですね。

マリアと共に絵の返還に奔走する駆け出し弁護士ランディ・シェーンベルク。
演じるのは“ライアン・レイノルズ”。
若い時の“ライアン・オニール”(「ある愛の歌」古過ぎ?)に似ていました。
自分のキャリアやお金の為に渋々引き受けたランディでしたが、自身のルーツと
使命感に目覚めます
諦めるマリアを励まし弁護士事務所をやめてまで、絵の返還に奔走します。
青二才がどんどん逞しくなって行く過程も楽しめます。

オーストリア政府は「寄贈された『国の宝』」として国外に出る事を頑なに拒否。
マリアの訴えを門前払いしてマリアの話を聞こうとしません。
マリアの願いはかなうのでしょうか?...実話なので(笑)
マリアの取り戻しかったのは名画?それとも...?

ヘレン・ミレンのファッションも素敵でした。



posted by バリアフリーシアタースタッフ at 13:07| Comment(0) | 映画

2016年10月17日

映画「『僕の戦争』を探して」

2013年のスペイン映画。
日本では2014年、ラテンビート映画祭で上映されたのみ。
この映画の存在すら知らなくて、何となくWOWOWで鑑賞。

戦争映画ではありません。
フランコ政権下のスペインのアルバセテが舞台。
当時の社会背景もさりげなく描かれています。
ビートルズの熱烈ファンである語学教師のアントニオ。
ビートルズの歌詞を使って生徒達に英語を教えています。
ジョン・レノンが「僕の戦争」の撮影でスペインに滞在している事を知ったアントニオ。
父親の車を借りてジョン・レノンに会おうと撮影現場のアルメリアへ向かいます。
途中、望まない妊娠をした若く美しい女性ヘレンと
父親と衝突して家を出た少年ファンホを車に同乗させます。
3人の旅が始まります。
頭は禿げていて、お腹も出ている冴えない中年教師・アントニオ。
心が折れそうなヘレンと16歳のファンホ。
若い2人はアントニオの人柄に触れて、少しずつ人生に前向きになっていきます。
素敵な台詞が出てきます。
寝坊をしたヘレンに
「君のために、太陽を点けておいたよ」
アントニオの禿げた頭をジリジリと焼く太陽。
その頭にハンカチを被せてやるヘレン
「この太陽は危険よ。消し方を知らない限りね」
「歌は人を救う。自分が感じている事を、他の誰かも感じたことを知る。すると孤独でなくなる」
「ビートルズの歌は何故響くのか?人生は楽しく切ないからだ」
「人はその気になれば、自ずと学ぶ」
「人生は犬と同じだ。怖がると噛み付かれる」
ヘレンにプロポーズをするアントニオ。
断られるのは分かっていても、
「君の事を受け入れる人間がいる」と伝えたかったのでしょうね。
ファンホを迎えに来た父親に
「よい息子さんですネ。お父さんの教育が良いのですネ」と言うアントニオ。
その言葉に、厳しい父親の顔が緩みます。

アントニオがジョン・レノンに会いたい本当の理由は
スペインで発売されているビートルズの曲には歌詞カードが付いていない。
どうしても聞き取れない箇所を本人に聞きたいから...。
撮影場所の街に着いたアントニオ。
ジョン・レノンに会おうとあの手この手。
さて会えるのでしょうか?

心優しいアントニオが最後に出た行動は?
スカッとします。

暖かくて、穏やかで、観ると幸せな気持ちになれる
とても素敵な作品です。
とても良い作品に巡り合えました。
お薦め度100パーセントでございます。




posted by バリアフリーシアタースタッフ at 23:02| Comment(0) | 映画

2016年10月15日

映画「アデライン、100年目の恋」

前回は「100円の恋」...今回は「100年目の恋」です。
100繋がり(?)と言う事で...。

「アデライン、100年目の恋」
「不老不死」「いつまでも若く美しくいたい」は“人類永遠のテーマ”
でしょうか?
「美魔女」がもてはやされる昨今ですが、果たしてそうでしょうか?
身近な人達が年を重ね、この世を去っても自分だけが若いまま老いていかない。
これが幸福でしょうか?
主人公のアデラインは、事故に遭い29歳のままで容姿は老いていきません。
娘が大きくなっていってもアデラインは29歳のままの美しい容姿です。
怪しむ周囲の人の目から娘を守るために別れて暮らします。
時々会う娘は、年を重ねていき、母と娘の外観は逆転します。
年老いた娘が、29歳のままの容姿の母に「ママ!」と呼び掛けます。
娘を心配する若いままの母。母を思いやる老いた娘。
29歳のままの容姿ゆえ、10年毎に名前を変え住む場所を変えるアデライン。
新しい土地で生活をやり直し、恋からも逃げます。
今はジェニーと名乗り、友達は愛犬のリースと盲目の女性だけ。
ある日、昔の名前「アデライン」と呼びかけられます。
その人はかっての恋人でした...。

映画の最後で、鏡を見てアデラインが見つけたものは?
幸せそうな笑顔でした。
“共に老いる幸せ”を感じ取ってください。

まぁ〜たまにはこんな映画で胸をキュンとさせて下さい。



posted by バリアフリーシアタースタッフ at 00:32| Comment(0) | 映画